取扱いマニュアル

ご使用の燃料は大丈夫ですか?
古い燃料の見分け方
「長期間使用していない」「異臭、変色が見られる」燃料は、使用しないで下さい。
「別タンクで保管している燃料」「燃料タンクに残っているガソリン」も点検が必要です。
燃料ストレーナーの点検
ストレーナー(フィルター)に、ゴミの混入がないか確認して下さい。
燃料給油時のゴミ混入に注意が必要です。
燃料タンク内の錆の確認
保管や使用状況によっては錆が発生し、燃料供給の妨げになります。
ご購入時は心配ありません。
【ガソリン保管の目安】
購入後30日以上保管されているガソリン
作業後30日以上使用せず、燃料タンク内に残っているガソリン
は使用しないで下さい。
【燃料に水・ゴミが混入する原因】
燃料タンク内と外気温の差で発生する結露による水の混入
結露による水の混入で酸化する燃料タンク内の錆の混入
燃料給油時などで混入するホコリやゴミ
など。
ストレーナーに水やゴミの混入はありませんか?
ストレーナーカップ(燃料コック)の点検
ストレーナーカップに水や異物が沈殿していないか確認して下さい。
ガソリンより比重の重たい水やゴミ・錆は、カップの下に沈殿します。
ストレーナーカップ(燃料コック)のメンテナンス
①燃料コックを「閉」にし、スパナ(10mm)でカップを取り外します。
カップは樹脂製ですので変形、取り付け時の締めすぎに注意して下さい。
②取り外したカップに沈殿した水・ゴミを取り除きます。
同時に、取り出したネット(フィルター)も掃除して下さい。
③燃料コックを開き、残留物を燃料と一緒に排出します。
(注意) 燃料排出時は、受け皿を用意して下さい。
勢い良く燃料が排出されない場合は、燃料コックや通路に残留物が詰まっています。
針金などで詰まりを除去して下さい。
キャブレターに水の混入やゴミ詰まりはありませんか?
キャブレターチャンバー(燃料溜カップ)の水抜き方法
①裏側のドアを開き、キャブレターチャンバーを確認して下さい。
燃料コックを「閉」にし、燃料ドレンパイプ下にウエスなどの受け皿を用意します。
②ネジをドライバーで緩め、燃料を排出して下さい。
チャンバー内に混入した水やゴミも燃料と一緒に排出されます。
クリーナーエレメントの点検
①側面パネルの取り付けボルトを全てT型レンチ(10mm)で外します。
②エアークリーナーカバーの上下ネジをドライバーで取り外します。
③クリーナーエレメント(フィルター)を取り出し、汚れがないか点検して下さい。
エレメントに汚れや塗料などの付着物がある場合は、白灯油で洗浄後エンジンオイルに浸し、固く絞りご使用下さい。
キャブレターチャンバー(燃料溜カップ)の掃除
①ケースをT型レンチ(10mm)で外し、吸気パイプを取り外します。
②キャブレター本体を確認して下さい。
キャブレター本体にあるスプリングや連結棒は調整済みですので、いじらないで下さい。
③チャンバー下のネジをスパナ(12mm)で取り外します。
銅ワッシャーと本体上部にはめ込んであるOリングの紛失に注意して下さい。
④残留物や汚れを取り除いて下さい。
フロート弁のゴミ詰まり除去
 【エアーブローにての対処(コンプレッサー使用)】
燃料パイプを外し、エアーブローします。
 【手作業での対処(コンプレッサーなし)】
①フロート(浮き子)を指で押し上げ、燃料コックを開きます。 燃料排出用の受け皿を用意して下さい。
フロートを押し上げた状態でも燃料が止まらない時は、何度か押したり離したりして燃料と一緒にゴミを排出して下さい。
②フロートから指を離すとゴミと一緒に燃料が排出されます。
<フロート弁のゴミ詰まりによる障害>
フロート弁にゴミが詰まると燃料がカップ内に絶えず流れ込み、クリーナーエレメントへ燃料が逆流する。
キャブレターまわりから燃料が漏れる。
など燃料漏れの原因になります。
ジェットノズルのゴミ詰まり除去
 【エアーブローにての対処(コンプレッサー使用)】
ジェットノズルをエアーブローし、詰まりを除去します。
 【手作業での対処(コンプレッサーなし)】
ジェットノズルに細い針金などを差し込み、詰まりを除去します。
詰まりが除去できない場合は、キャブレターの分解または交換が必要になります。
<ジェットノズルのゴミ詰まりによる障害>
カップ内に溜まった燃料は、このノズルを介し気化され燃焼室に運ばれます。
ノズル穴にゴミが詰まると燃料が流れなくなりエンジンが始動しません。
 【チャンバー取り付け時の注意点】
パッキン類をはめ込み、ネジでしっかりと締め付けて下さい。
最後に燃料コックを開き、漏れがないか確認して下さい。
オイル
オイルの確認
①操作パネル正面のパネルドアを開け、オイル投入口を確認して下さい。
②「オイルに汚れ・変色(劣化)がある」場合は交換して下さい。
劣化、汚れたオイルの使用は・・・
オイルセンサーのトラブルや誤作動
エンジン焼付けの原因
オイルセンサーの作動
オイル量が減少すると「エンジンが止まる」「エンジンが掛からない」といった症状が出ます。
「オイルセンサー」は油面を感知し自動的にエンジンを停止させる「焼き付き防止機能」です。
オイル不足時の補充
オイルの補充は給油口ぎりぎりいっぱいまで給油して下さい。
オイル給油時の注意点
給油時は機械が水平になる場所で行って下さい。
作業時の補充の為エンジンオイルは常にお持ち下さい。
オイルの交換
①操作パネル正面のオイルドレンパイプ下に受け皿を用意します。
②スパナ(12mm)で先端ネジを外し、排出します。
排出終了後、しっかりと締め付けて下さい。
③新しいオイルを投入口ギリギリ一杯まで給油します。
給油量が少ないと「オイルセンサー」が働きますので注意して下さい。
<オイルの交換目安>
購入直後は、エンジン回転部から金属紛がオイルに混じりますので、
初回のみ「運転時間25時間」
次回から「運転時間50時間毎」を目安にオイル交換して下さい。
※エンジンオイルには弊社ジェットクリーンをご用命ください。
点火プラグ
点火プラグの取り外し方法
①パネル裏のドアを開き、プラグキャップを手で引き抜きます。
プラググロメット((絶縁用のゴムリング)も同時に取り外してください。
②付属のプラグ抜きレンチでプラグを外します。
③プラグの先端電極にカーボンの付着や変色が無いか確認して下さい。
カーボンの付着や変色等がある場合は金ブラシなどで削り取って下さい。
点火の確認
①キャップにプラグを差し込み、通電部にプラグ先端の電極部をつけます。
通電部(アースが取れる部分)とは、塗料などでコーティングされていない金属部分。
スイッチをONにし、リコイルを引き、プラグ先端が勢い良く「パチパチ」と火花が出れば正常です。
点火しない場合は・・・
点火プラグの不良 → 点火プラグの交換(必ず同形式のタイプを)
発電コイルなどの不良 → 専門の修理店へ
その他のトラブル対策①
オーバーフローの確認
①リコイルがスムーズに引けるか確認して下さい。
「リコイルが引けない」「リコイルが重たい」はオーバーフローの可能性があります。
まれにエンジン焼き付きの場合もあります。
②オイルケース内のオイルに燃料の混入が無いか確認して下さい。 オイルに燃料が混ざった臭いがする場合はオーバーフローです。
燃料の混入でオイルの粘度が低い場合もオーバーフローです。
オーバーフロー時の対処①(燃焼室内)
 【エアーダスターガンにての対処(コンプレッサー使用)】
点火プラグを外し、プラグ穴からエアーブローする。
 【手作業での対処(コンプレッサーなし)】
プラグ穴からウェス(撚り紐)などを入れ燃料を沁み込ませ取り除きます。
オーバーフロー時の対処②(オイルケース)
オイルは全て排出し、新しいオイルと交換して下さい。
点火プラグの取り付け時の注意
取り外し時と逆手順で行います。
取り付け時の注意
点火プラグは、一度手でスムーズに入れた後、締め付けて下さい。
斜めにプラグを差し込むと本体ネジ山を壊しますので注意して下さい。
<点火プラグの点検でわかるその他トラブル>
「電極部が燃料で濡れている」
作業室内に多量の燃料が入り込んだ状態で、「混合比が高い(チョークの引きすぎ)」や「オーバーフロー」が原因と考えられます。
「電極部がオイルで濡れている」
燃焼室にオイルが入り込んだ状態で、「移動時などでの機械の横転」が考えられます。
再度運転時にマフラーから白煙が出ますがしばらく経てば燃焼し正常に戻ります。
エンジンの始動手順
①燃料、オイルを確認後、スイッチをONにします。
②チョークを引いて(閉じる状態)下さい。
③燃料コックを開いて下さい。
④リコイルをゆっくり引いてください。
「らくらくスタート」で、ゆっくり引いても簡単にエンジンの始動が出来ます。
(セル付GPSタイプは「スタート」位置にする)
⑤エンジンが掛かったら、直ちにチョークを戻して(開く)下さい。
チョークを戻さないと、不完全燃焼でエンジンが停止します。
<始動・停止時の注意点>
この機械には使い易さを前提にアクセルは付いていません。
チョークを引いた状態で何度リコイルを引いてもエンジンが始動しない場合は、一度、チョークを戻してから再始動して下さい。
作業終了時には必ず燃料コックを「閉」にして下さい。
<トラブル回避する機械運搬時の注意点>
運搬時は必ず燃料コックを閉じてください。
運搬時は、機械の横転などが無い様注意して下さい。
その他のトラブル対策②
再始動時の注意
運転中は「ヒート冷却バランス」で十分な冷却効果が得られますが、休憩などで一度エンジンを停止させると冷却機能も停止し、機械内部の温度が上がってしまいます。
休憩後(約30分程度)の始動が一番高温にあたります。
スムーズな始動のため、機械停止後(休憩中)は扉を開けておくことをお勧めします。
エンジン始動後は、再度冷却し始め内部温度は正常に戻ります。
設置場所の注意
すべての防音洗浄機は吸い込む空気温度で内部温度は左右されます。
排気側に障害物があると本体の排熱空気を再度吸気する熱循環がおこり、エンジン停止などのトラブルの可能性が高くなります。
このトラブルを回避する為に排気側は、開放された空間でご使用下さい。
【ヒート冷却バランス】
運転中の室内温度を大幅に低減させる「ヒート冷却バランス」は過酷な夏場でのご使用も安心して快適な洗浄作業ができます。
用意しておきたい工具一覧
点検・メンテナンスに必要な工具
  • 針金セット(清掃用)
  • スパナー10mm
     (燃料コック下のカップ用)
  • スパナー12mm
     (キャブレターのカップ用)
  • プラグレンチ
     (点火プラグ)
  • 金ブラシ
  • プラスドライバー
     (キャブレタードレン、プラグレンチ)
  • マイナスドライバー
     (エアークリーナーカバー)
  • プライヤー
     (コックカップ、チューブ)
  • T型レンチ10mm
     (エアークリーナーケース、パネル用)
  • エアダスターガン(清掃用)
洗浄機で冬場に現場を止めない簡単秘訣
すずき塗装様に聞きました
 弊社製品JC-2018GSをお買上げ頂き公共事業の洗浄作業に大活躍の、すずき塗装様にお話をうかがいました。
 少しでも同業者の方のお役に立つならと、快く教えてくださいました。

 「エンジンはオイルが命だよ。俺の場合は、月曜日から土曜日まで、
ほぼ毎日8時間くらい使うので、一週間で48時間使うことになるな。
毎週土曜日の朝にエンジンオイルを全部入れ替えているよ
 「それともう一つ、毎日ガソリンをいっぱいにしておくことだね。
冬場は昼と夜の温度差が激しいので、ガソリンが満タンでないと結露が発生して、 ガソリンに水が混じってしまって、エンジンがかからなくなってしまうよ」
 「万一、うっかりして、結露が発生し、ガソリンに水が混じったとしても、次のことをやれば大丈夫。
家庭で使う灯油用のプラスチックの給油ポンプ焼酎のペットボトルを用意しておくといい。 タンク内の水や錆は底にたまっているので、給油ポンプで、この水や錆をタンクの底から満遍なくペットボトルに吸い上げる。
このとき、ガソリンも一緒に吸い上げてしまうけど、ガソリンはペットボトルの上のほうに集まってくるので、ガソリンだけ後でタンクに戻してやればよい。
おっと、戻すときには、フィルターをもとに戻してからにしてね。ゴミをこしてくれるからね。ペットボトルは透明でよく見えるからポリタンクより便利だよ。
大きい洗浄機でも、4リットルの焼酎ペットボトルで、この作業を4回も繰り返せば、すっかりきれいになるよ。
1ヶ月に1回これをやればもう現場を止める心配はないね。 大事に手入れして使っているよ
 「この他に考えられるのはエアークリーナーかキャップのごみつまりぐらいだよ」
総合カタログ